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Negicco 「ティー・フォー・スリー」」 を聴いてみた

2016.05.28.Sat.22:56
前作「Rice & Snow」はいくつもの色が折り重なったカラフルな、
それでいてそれはビビッドの色合いではなくパステルカラーで彩られた、
様々な表情を見せた快作だった。

本作「ティー・フォー・スリー」はそのカラフルな前作から一転、
白と黒のモノトーンで構成された、シックな色合いになっている。
その白黒の夜の街、あるいはライブハウスの暗がりに
ときおり赤や青、緑といったライトがほのかに映る。
とても落ち着いた雰囲気であり、
しかし前回よりもテンションが落ちたかといえば全くそうではない、
素晴らしい作品に仕上がっている。

「ねぇバーディア」で高らかに始まった恋、
期待に胸とシャツが膨らむ5月の「RELISH」。
音楽は時として嫌なことを忘れさせる「マジックみたいなミュージック」であり、
恋の始まりから音楽が生まれる。「恋のシャナナナ」
そして疲れた心と体を温める癒しを曲とスープに込める「Good Niigt ねぎスープ」
「江南宵歌」は一人、旅に出た先の目に映る風景のよう。
揺れる灯りがそのまま心の揺らぎになって聴こえる。
またある人は、過去の思い出の場所にふいに訪れてしまう。
そこで肘をかける「カナールの窓辺」
窓を開けたら見つけた「虹」に、そしてまた流れる音楽に少しづつ自分を取り戻していく。
と思ったら行く手を阻むのは突然の知らせ。
文明の利器は失礼で節操がない。あんたも私の敵なのか。「SNSをぶっとばせ」
前にあの子から聞いた相談でしかなかったけど、自分にいまその悩みが襲う。
そして出した一つの答え「矛盾、はじめました。」
一週間が終わっても気分がふわふわと宙に舞う「土曜の夜は」
時計は午前二時。「おやすみ」と自分に言って眠れない夜。
心も体もいまだ揺れ動いたまま。いまはただ自分を支えるだけで精いっぱい。
未来に想いを馳せる。
そのとき自分はどうしているだろう、「私へ」。

聴いてみて思ったのは80年代末から90年代を思わせる曲調。
ミュージシャンやアイドルに至るまでEDMを取り入れる2010年代も後半に差し掛かったこのご時世に、
なかば時代を逆行するかのようなアレンジがとても特徴的だ。
そしてこの楽曲群が「ああ、Negiccoだなあ」思わせるくらい、はっきりとグループとしての色を作り上げた感がある。

だが、「恋のシャナナナ」これだけは時代が違う。
「GAME」時代のPerfumeから着想したのではないかという曲調になっている。
この圧倒的な90年代感からポッと2000年代後半にタイムスリップする。

また「SNSをぶっとばせ」はこの曲だけか?モノラルになっているのも気になった。
まるでカセットテープをカーステレオで聴いているかのような雰囲気。
ここもアルバムの90年代感を後押ししている。

アルバム全体を通して統一感が生まれているのと同時に、
意図してかしていないのかストーリー性が感じられるのも面白い。
「Rice & Snow」ではまるで一年を通して夏、秋、冬と、
過ぎ去っていく季節の移り変わりを目の当たりにするようだった。
しかし「ティー・フォー・スリー」は移り変わるのは、あるひとりの女性の心だ。
スポットが当たるのは異なった場所や季節によって綴られる思い出の1ページではなく
ひとりの主人公の周りで起こるドラマであり、等身大の女性の姿だ。
中心になっているものが前作では起こる出来事…「外面」だったが、
本作では人間の「内面」的心情にシフトしているのがポイントである。

ここまできて思い浮かんだ言葉は「大人の女性」だ。
しかしそこはまだいろんな経験を積んでいる最中の20代半ばくらいといったところだろうか。
そんな「大人の女性」に少しづつ近づいている彼女たち、Negiccoの3人を表しているとも言えるし、
彼女たちがこれを歌うから曲にリアリティが出ているともいえる。
この絶妙さ。
アルバムのタイトルを「Tea for three」としたのもそんなところからかもしれない。

また傑作が生まれてしまった。
そんなところ。









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私立恵比寿中学 「穴空」 を聴いてみた

2016.05.24.Tue.23:54
「穴空」と書いて「アナーキー」と読むそうです。
ビジュアルも頭のてっぺんに「穴」。
神話に出てくるような偉い人が無から秩序を作るかのように
無秩序の世に降り立った神だというのか。

私立恵比寿中学、愛称「エビ中」の3枚目のアルバム。
前作「金八」があっちこっちに意識が飛ぶ振れ幅の広い作品という印象があったが、
今回はエビ中ではおなじみのたむらぱん・田村歩美とヒャダインこと前山田健一が数曲を担っているせいか
前作よりもまとまりのある感触があったように思う。
これはももいろクローバーZの3枚・4枚目「AMARNTHUS」「白金の夜明け」と同じような気がした。
前作の反省を踏まえて、グループの「色」「味」を残しつつ、現在のメンバーファン層の状況を考えながら、
「これがエビ中(ももクロ)の最先端」を提示してきた、と言っていい。

舞台「エクストラショットノンホイップキャラメルプディングマキアート」で脚本を務めた土屋良一の世界観がここでも炸裂する
「埋めてあげたい(Interlude)」から
今作のセミ・タイトル曲「ぜってーアナーキー」に。
「春休みモラトリアム中学生」で中学生ワード曲こなすとたむらぱん曲「ポップコーントーン」。
"やっぱ田村歩美はエビ中に必要"と言わんばかり。
既に半数が中学どころか高校すら卒業してしまったメンバーに合わせたかのような絶妙な歌詞。
この後に収録されている「ナチュメロらんでぶー」もセンチメンタルポップの良曲。
今作で一番の目玉ではないだろうか、「面皰(にきび)」。
70年代初めの日本歌謡・フォークポップのような曲に膝がカクッとなりながらも思わず聴き入ってしまう。
「マブいラガタイフーン」「夏だぜジョニー」から「あな秋いんざ夕景」と、
春から夏、秋と一年を通り過ぎていくかのような流れも作品全体にまとまりを感じさせるポイントかも。
締めとなる「スーパーヒーロー」までの道のりのような曲の流れをかき分けると、
最後になぜかアンダーワールドのボーン・スリッピ―調の「参枚目のタフガキ」でアルバムの終わり。

「ぜってーアナーキー」はユニコーンのABEDON作詞作曲。
「面皰」はベースはOKAMOTO'Sのハマ・オカモト、ドラムはピエール中野が演奏、
「お願いジーザス」はフジファブリック制作。
また「ぜってーアナーキー」のドラムはねごとの澤村小夜子が担当していたりと
いずれもソニー・ミュージック・アーティスツ所属のミュージシャンが揃うという
おなじ事務所であるのをいいことに参加してもらった感が半端ないメンツ。
別事務所であるが「MISSION SURVIVOR」のKEYTALK・首藤義勝はアイドルに造詣が深い。
当初、五五七二三二〇名義で公開された「ポンパラペコルナパピヨッタ」は菅野よう子作曲だが、
ベースにはKENKEN、ドラムはBABYMETALの神バンドの一員である青山秀樹で
ラウドなサウンドならお手のものですね!ってな感じ。
KENKENはRIZEだし、CMJKはチームしゃちほこの編曲で多数参加してるのでワーナー方面からだろうか。
いずれにせよ作詞・作曲者はもとよりミュージシャンの無駄遣いともいうような豪華ぶりは相変わらずで、
ここもエビ中ならではといったところ。
え、そこでその人を起用するの?みたいな配役もありで、
そりゃABEDONこと阿部義晴にも『だいたい事務所がアナーキー』って書かれるわ。

前作、前々作にならって今回も16~7曲なのだが、後半はいくぶん間延びした印象もある。
はちゃめちゃなのは結構だが、せっかくまとまりがあるのだから
もうちょっと全体をコンセプチュアルにしても良かったのでは?という風に思ったが、
本作は「アナーキー」なのでそれを考えれば一応テーマに沿ってるか、まあこれでいいのかな、
という気がしないでもない。
その辺は「狂っている」と評されるエビ中音楽制作陣、
絶妙なラインを見事に表現しているのではないか。

筆者はこのところライブを全然観ていないのだが、かほりこは以前よりも歌がうまくなってきたのではないだろうか。
曲をつくる側も本人たちも、エビ中での立ち位置、振る舞いというものがよくわかってきたような印象がある。
「エビ中出席番号の歌 その2」をねじこんできたのは、
卒業したメンバーに囚われた古参を振り落とすかのようにも見える。
もうしっかり、かほりこは私立恵比寿中学のメンバーである。

先にも書いたが、前作の反省を踏まえ、グループの味を残しつつ、現在の状況を考えながら、作られたアルバム
というふうに見受けた。
「最先端」をしっかりと提示した、これまたエビ中らしい作品に仕上がっている。






対談Vol.2 ~アイドル戦国時代について~

2016.05.22.Sun.23:57
司会者「お久しぶりです」

おとうと「お久しぶりです」

司会者「前回から結構間が空きましたね」

おとうと「いろいろあってね。そうこうしてるうちにやる気も出なくなっちゃって」

司会者「勘弁してくださいよ(笑) 今回は前回告知したアイドルのことについて伺いたいんですが」

おとうと「いきなりだなあ(笑) まあ急がんと最近聴いてる音楽の話でもしようよ。」

司会者「しょーがねーな。じゃ、最近注目してるのは?」

おとうと「Ykiki Beatっていう4年前くらいから活動してるバンドなんだけど曲を聴いたのはついこの間で。この曲も2年くらい前に出たやつ」



司会者「Ykiki っていうくらいでハワイアンというかサーフな印象ですね」

おとうと「そうそう。普通に海外でも通用するなと思ったら既に人気を得てたみたいで。いまヘビロテしてます」

司会者「これからアイドルの話をするのにアイドルじゃないじゃん」

おとうと「いやー現場から離れると現役のファンと話も合わなくなるし。しかも彼らの話を聞いてると羨ましくて仕方なくなるからより一層離れて行って… いやいや、ちゃんと聴いてるよ!(笑) つい最近はももクロの新譜が届いたばっかりで」
(※この記事は2016年2月下旬に書き始めたものを改めて書き直しています。ご了承ください)

司会者「2枚同時発売のアルバムですね」

おとうと「個人的には『AMARANTUS』は『勝手に君に』、『白金の夜明け』は『マホロバケーション』が好きかな」



おとうと「全体的に"Z"がついた頃のももクロ感がある。でもある程度ライト層に受け入れられることを考えて曲作りしてた時期を経てるから、『ライト層向けを意識したももクロの曲に数年前のももクロ感を持たせた』みたいな印象を受けた。可逆的な現象というか、これはこれで新しいし今のももクロの最新型がこれなんだろうなと」

司会者「お、てことは高評価?」

おとうと「いや、まだなんとも。一周しただけの率直な感想を述べただけで」

司会者「オリコンの週間アルバムランキングで初登場1位2位とってますね。ビルボードのHot Albumチャートでも2/24付で1位2位にランクイン」

オリコン週間 CDアルバムランキング 2016年02月15日~2016年02月21日


Billboard Japan Hot Album



おとうと「お~それはすごい」

司会者「ももクロの状況っていまどんな感じです?」

おとうと「去年は主演映画もあって三ヶ月連続で新曲リリースして、それが大きなトピックかな。コンサートのルーティーンは例年通りだけど、会場規模は数千~1万人単位でソールドアウト、最新アルバムもこの調子だから好調をキープしてるってところかと。女性蔑視とか紅白との決別とか話題にも事欠きませんでしたけどね(笑)」

司会者「相変わらず人気を保ってるんですね」

おとうと「うん。で、この一般層にも浸透した世界のももクロがアイドル戦国時代を語る上で無くてはならない存在なわけです」

司会者「ほ~」

おとうと「そろそろ本題ってことで、ここ数年続いたアイドルブームを、このももクロを軸として今回話していきたいと思います」

司会者「現代アイドル界の二大巨頭のAKBは?」

おとうと「AKBはアイドルブーム以前から活動してますし、なにより選挙投票券付きのCDを売るというやり方を開発してるでしょ?あれを行えるのはAKBでしかありえない。同じアイドルでも僕自身はまったく別の次元にいるものと思ってますね。どっちが高次元でどっちが低次元だとかそういう話ではなく」

司会者「戦国時代とは別の(笑) わかりました。ではよろしくお願いします」

おとうと「ももクロのアイドルブームにおけるなんたらってのは各音楽雑誌やカルチャー誌から個人ブログに至るまでいろんなところで語られてますけど、まあ一般的に言われてるのがZ以前、いわゆる『無印時代』ももいろクローバーのメジャーデビュー曲『行くぜっ!怪盗少女』でアイドル戦国時代の幕が開けた、と」

司会者「へ~。じゃここからももクロが爆発的な人気を得ることに」

おとうと「そもそも"Z"としてメンバー5人になる前から人気はあったんですよ。積極的にライブ活動を行ってK-1ハーフタイムショーにも出たりして。その時代の曲にはZ時代に繋がる曲の下地はすでに出来てたんですね。ただ起点となったのがあかりんの脱退で」

司会者「早見あかりちゃん」

おとうと「彼女がいなくなったことで『これからやっていくにはどうすればいいか』というテーマをはっきり直視することになった。いままでの路線を突き進んでより過激になっていったんです。ももクロの方向を位置づける大きなターニングポイントが言うなれば彼女の脱退ということになるんですね、結果として」

司会者「ほ~」

おとうと「んで、ももクロのストーリーがわかったところでドラマ性の話はこのへんで終わり。この『行くぜっ!怪盗少女』から爆発的人気を得ることとなったももクロの方向性とその活動、そして楽曲からアイドル業界に与えた影響という観点でアイドル戦国時代を時間の流れに沿って見ていきたいと思います」

司会者「お願いします」

おとうと「まずアイドルブームのきっかけですが、アカデミックな視点で見れば『怪盗少女がそのはじまりだった』ということであって、実際はももクロの活動のインパクトがその起こりなんです」

司会者「というのは?」

おとうと「ももクロは"Z"になって初めての大きなイベントが『ももいろクローバーZ 試練の七番勝負』というものでして、対戦相手というのがバラエティ、プロレス、アニソンと、いわゆる異種格闘技戦だったんですね。それだけでもインパクトじゅうぶんなんですが、そこで行ったアイドルらしからぬパフォーマンスも話題になって、まずそのイロモノ感が注目されたんです。そして七番勝負の最後の相手が『ロック』。リリー・フランキー主催の『ザンジバルナイト』の出演だったんです」

司会者「ほお~」

おとうと「このザンジバルナイトがきっかけでロックファンにも知られる存在になったんです。そこから全日本プロレス会場に10代半ばのアイドルが毒霧を吐いたとか、LOUD PARKに出演したりとか、アウェイでの参加がエスカレートしていったんですね」

司会者「は~、実際の映像とか見なくても話聞いてるだけでもすごいですね(笑)」

おとうと「方方で活動することでアイドルファンに見つかってそのほかのジャンルの人たちにも見つかって、どんどん客が増えていった。で、実際のライブに足を運べば1日で二時間の公演を三回、ほぼMCなしのノンストップで曲を披露したりして、しかも流れるのは『バトルアンドロマンス』に収録されている曲の数々。それがロックファンの心を鷲掴みにした。こうして噂が噂を呼び、評判をあつめてファンが増えていったんです」

司会者「はー、そうだったんですね」

おとうと「当時ロック界隈から流れてきたファンがライブ後に『ももクロはロック!』って汗だくになりながら笑顔で答えるインタビュー映像がテレビで流れたりしたんですよ」

司会者「ははは」

おとうと「自分もそのインタビューを見たり周りの音楽ファンがハマってるのを見てどれちょっと…と思って曲を聴いたら見事にハマったんですね(笑)」

司会者「時を同じくして(笑)」

おとうと「まんまと(笑) でね、ももクロがアイドル界隈に与えたインパクトはここなんです。いろんなジャンルと交錯することでいろんなジャンルからのファンを獲得するに至った。これがどういうことかというと、ももクロのファンが増えたということはアイドルのファンが純粋増になったということなんですね。ここにおいてアイドル界への他ジャンルからのファンの流入が起こったわけです、かつてない規模で。」

司会者「ふむふむ」

おとうと「界隈にファンが急激に増えていったという数の上での変化。そしてもうひとつの変化があって、アイドルを目にする人の心の内での変化。これがとても大きい。やっぱりアイドルの評価って音楽業界でも音楽ファンからも低く見られがちなんですよね。それがももクロと出会ったことによって一気にその評価が逆転した。『アイドルってこんなに面白かったのか』という。この衝撃がアイドル界のみならず音楽の垣根を飛び越えてほかのジャンルにまで飛び火するようになったきっかけになった。数的な上でも質的の上でも訪れた変化こそが、アイドル戦国時代の幕開け、黎明期だと、そう捉えています」

司会者「ふ~むなるほど」

おとうと「そして"ももクロショック"とも言うべきこの衝撃がそれまでのアイドル界にも影響を及ぼすわけです」

司会者「ももクロショック」

おとうと「ビッグウェーブをとりあえずそう呼んでおきます(笑) 『乗るしかないッ…』っというこの波がアイドルに目覚めた音楽ファンに訪れたものでありそして、アイドル業界にも訪れたものなんです。ここでアイドル業界に起きたビッグウェーブとはまさに『他ジャンルからのファンの流入』に他ならないんです」

司会者「そのアイドル業界に襲ったビッグウェーブっていうのは?」

おとうと「アイドルファンじゃない音楽好きからするとアイドル界ってまったく未知のものみたいなイメージがあるんですけど全くそんなことはない。他のアーティスト同様、『楽曲』と『ライブ』が活動の中心になっている。ショックが起きたのはまさにこの『楽曲』と『ライブ』の二つなんですね」

司会者「ふむ」

おとうと「まずファンの急激なファンの流入が起こったとして、あなたがアイドルの運営するプロデューサーだったらどんなことを考えます?」

司会者「え?ん~と、そりゃまあ人が増えて自分のところの客が増えるんじゃないか…増えたらいいな、みたいな…」

おとうと「そうそう、普通はそう考えるよね」

司会者「あ、違う?」

おとうと「まさにそういうことです

司会者「いいんじゃねーか(笑) 太字ウザいわ(笑)」

おとうと「こんなに人が増えてきてるんだから自分のところのファンが増えるかもしれない。来ないかもしれない。やらしい話、アイドルも人気商売だからなんとかして人を呼び込んで売上に繋げたい。じゃあ人を呼び込むにはどうすればいいかということなんですが…」

司会者「どういうことをすれば人気が出るかってことですよね」

おとうと「そういうことさ敏腕プロデューサー。人気を集めるためには客の興味関心を引く必要がある。じゃあ客の興味ってなんだ?ってことで市場調査が始まりますわな。急に増えてきた客は一体どういう層か?見てみるともともとアイドルファンではない他のジャンルの音楽ファンだという。そうすると…」

司会者「アイドルファンではなかった音楽ファンの興味を引けばいい」

おとうと「イ~~ェエ~~~」

司会者「だからウザいぞマーケッター(笑) まあ売る側になって考えればそうなるかね」

おとうと「人気を集めるために音楽ファンの目を引けばいい。調査結果は出た。方向性も見えた。じゃあ次にどう打って出ていくかという具体的な展開の話になるわけで。これから楽曲を、パフォーマンスをどうしていくか」

司会者「その、音楽ファンの心を掴むとしてどうなんですか?いきなり音楽性をガラッと変えれちゃうんものなんですか?もともとがアイドルだし、昔からのファンもいるわけでしょ?」

おとうと「パターンが二つあって。ひとつはアイドルブーム以前から楽曲に力を入れていたパターン、もうひとつがブームが始まった後に楽曲を変化させたパターンですね」

司会者「あ、変えちゃったんですね(笑)」

おとうと「うんまあ(笑) ブーム以前から楽曲重視、あるいはコンセプト立てていたのをいくつか挙げると、まあまず前回話のテーマにした東京女子流」



司会者「へえ~当初からAOR要素が入ってた?」

おとうと「PASSPO✩もブーム以前ですね。結成当初の名前は『ぱすぽ✩』で平仮名でした」



おとうと「そしてひめキュンフルーツ缶。愛媛・松山のライブハウス『サロンキティ』運営者の伊賀千晃さん発案の」



司会者「わ、ジャパハリネットのプロデューサーさんなんですね」

おとうと「あとアップアップガールズ(仮)もそうです」



司会者「こうして見てみるとどのグループも初期の曲はあんまり本格的にロック!って感じじゃないですね」

おとうと「始動し始めたばっかりでおそるおそるだったんじゃないかと」

司会者「手探りだったというか」

おとうと「女子流も本格的なAOR感を出しつつもアイドルソングでもいける感じ、PASSPO✩は事務所が音楽グループを手がけるのが初めて。アプガは『今までのハロプロとは違うことをやっていく』という方針だったみたいだし、ひめキュンはそもそもアイドルの勝手がわからなかった(笑) でもそれぞれ出自が違っても最初から明確な方向性を打ち出していたり、ロックをもともとの基盤としていたりして、そこがどのグループにも通づるところなんですよね。女子流以外の3グループは結果的にロック方向に進むのも同じ。そしてももクロのブレイクがその原因ではないというところが大きい」

司会者「ももクロの登場があって方向転換したわけじゃないよと」

おとうと「影響は少なからずあったとは思いますけど、これが決定打じゃない。いずれのグループも運営スタッフが『R&B方向で・ロック方向で人気が出てきたからそれを推し進めた』というような旨のことも言ってます」

司会者「なるほど」

おとうと「次にブーム発生以降にデビュー・または楽曲が変化したアイドル。ブーム以前から楽曲に力を入れていたアイドルは楽曲にジャンルの方向性が打ち出されてましたけど、このグループは方向性云々と言うより最初から製作者ありきの楽曲というのが曲作りのベースのひとつになっています」

司会者「ほう、ほう」

おとうと「まずももクロの妹分の私立恵比寿中学。デビュー時やインディーズの頃からクセのある曲を連発してて楽曲にこだわりがあったんですが、変化があったのはメジャーデビュー以後ですね。たむらぱんの『大人はわかってくれない』やレキシの池田貴史の『がんばってる途中』など、作詞作曲に知名度のあるミュージシャンを起用するようになりました」





司会者「見たら結成が2009年なんですか。結構早かったんですね」

おとうと「ミュージシャンの起用というと、でんぱ組.incなんかもそれに当てはまります。アキバ系アイドルとして萌え系・電波系ソングを歌っていましたが、オザケンの『強い気持ち・強い愛』のカヴァーで一瞬渋谷系に立ち寄って(笑)、それと同じ時期からWiennersの玉屋2060%や清竜人など本業とは別にアイドルソングも手がけるミュージシャンの楽曲提供も目立っています」





司会者「ビースティ・ボーイズのカヴァーとかかせきさいだぁ作詞もあるんですね(笑)すごいな」

おとうと「一番制作依頼に方向性がないのがでんぱかな(笑) そこが面白かったりするんですけど。渋谷系でいうと結成13年の長距離ランナーNegiccoもピチカート・ファイヴの小西康陽さんが提供した『アイドルばかり聴かないで』でそのタイトルと楽曲で話題になりましたね。その翌年にはオリジナル・ラブの田島貴男さんも楽曲提供してます」





司会者「アイばかは『まんまピチカートじゃん』みたいな反応だったらしいですね(笑) Negiccoも突然音楽性が変わったんですか?」

おとうと「いや、この以前にNONA REEVESの西寺郷太さんが手がけた曲もあるのでいきなりってわけじゃないですね。スペシャリストに依頼をする、という下地は出来てたと思います。あと有名どころというと、まあこれはブーム後にデビューしたアイドルなんですがベイビーレイズJAPANはHUSKING BEEの磯部正文、paletは小室哲哉がそれぞれ楽曲を提供してます」

司会者「いっそんと小室哲哉も!」



おとうと「小室さんは以前にも楽曲提供は多く行ってますけどね。ここ数年のアイドルブームでは初めてかな? paletのは伊秩弘将作詞です(笑)」

司会者「とんでもないタッグだ(笑) こんな凄い二人ならもっと話題になってもよかったような」

おとうと「こんな感じでただ『音楽の方向性を変える』という話というよりか、作詞・作曲家の持つネームバリューや音楽スタイルを売りにするという側面が強くなっているんですね。ブーム後に楽曲が変化したというのは、楽曲そのものだけでなくそれに付随するものを楽曲と同等かそれ以上に重視した結果と言えるわけです」

司会者「というと、これも音楽好きへ向けたファン獲得の方法だと?」

おとうと「そういうことです。音楽そのものを変える・良くするだけじゃなく、話題性を持たせることで自分のアイドルグループの格好のアピールとしたわけですね。ただこれも、『アイドルに楽曲を提供してみたい』という声が次々に出てきたという音楽業界内でのアイドルブームの影響があったからこそ成し得たことだと思います」

司会者「アイドル界隈から別のジャンルへ伝わった波はファンだけに留まらなかった」

おとうと「そうです。音楽業界…もっといって音楽以外のジャンルにも伝わっていったわけですが、ブームの他分野への越境が楽曲の依頼・提供がしやすくなった要因でもあったと」

司会者「なるほどねぇ」

おとうと「アイドルブームのアイドルソングへの影響は2012~2013年の春くらいまでかな?そのくらいの時期はこんなところ。自分の記憶と肌感覚ですが」

司会者「ももクロが2ndアルバムの『5th DIMENSION』を出したあたりくらい」

おとうと「そうですね」

おとうと「次にライブの話ですけど、ロックファンの流入によってももクロを筆頭としてアイドルのライブにもそれまで居なかったロックファンが現れるという状況が見られるようになります」

司会者「すごい変化ですよね。もともといたアイドルファンからすると溜まったもんじゃない(笑)」

おとうと「チケットも取りづらくなるし(笑) まさにそういう感じだったんですよね、そのときは。 他のフィールドに足を踏みこんできた僕らはその時そんなこと考えもしなかった。しかし僕のようにアイドルの現場に顔を出す人間がいる一方で、顔を出さない…現場に足を踏み入れない人たちもたくさん居たんです」

司会者「ライブに行くほど興味が無い、ライトなファン?」

おとうと「いや、そういう人もいると同時に、すごく興味があるのに行けない人も沢山居たんです。『アイドルのライブに行くのはちょっと…』っていう」

司会者「躊躇しちゃった」

おとうと「そうです(笑) 恥ずかしいのか、今までロックロックしてたのがいきなりアイドルに目覚めたということにプライドが許さなかったのか。でもここでどういうことが起きたか」

司会者「なんです?」

おとうと「アイドルが他ジャンルの音楽イベントに出演を果たすんです」

司会者「朗報だ(笑)」

おとうと「僕がその当時実際に行ったイベントにはでんぱ組.incとBiSが出てました。いくつかのライブハウスで合同で行うライブサーキットだったんですが、その時も入場列に並んでるとき後ろで『でんぱ組見るの?』『だって今見とかないと。アイドルのには行かねーじゃん?』って声が聞こえてきて。その時も『ああ、こういう人も多いんだな』って」

司会者「へ~。であんた見れたんです?」

おとうと「でんぱもBiSも見れなかった。 そういう奴らがどっと押し寄せたせいで(笑) でもこんなふうに出演が決まったのも、アイドルブームが来てロックのライブサーキットの主催者のアンテナにも引っかかるようになったからだと思うんですね。それが純粋な興味感心・本人の趣味なのか、ただのビジネスなのかは置いといて」

司会者「アイドル側からのアプローチもあったり?」

おとうと「あると思うんですよね。自分とこのライブに来てくれればいいけど、実際は一歩手前でまごまごしてるのも沢山いる。じゃあ自分たちからそっちに行っちゃえばいいんじゃないか?みたいな。実際に出演となれば『あのアイドルが〇〇に参戦!』となってそれだけでも話題になる。これも呼ぶ側と出る側、両者の思惑が一致したからこそ起こり得たことだと思います」

司会者「アイドルブームによる他ジャンルへの影響があってこその…」

おとうと「まさに。ジャンルの壁を越えたというのは一方的な流入ではなくクロスオーバー的な、よりフレキシブルなものだったと言えるんじゃないかと。これが2013年の春頃。そしてこの夏、ついにROCK IN JAPANにアイドルが参入することになったわけです」

司会者「うわ~ホントについにだ」

おとうと「ちなみにこの年の出演はBiS、でんぱ、LinQ、アプガ、9nine、そしてベビメタ」

司会者「結構いるじゃないですか(笑)」

おとうと「ほんと!改めて見てみたら結構!(笑) ステージもウイングテントで出演時間も短いとはいえ」

司会者「当時の盛り上がりってどんなんでした?」

おとうと「いや、『ついにやったぜ!』みたいな感じでしたよ、出演のアイドルもファンも。でも既存のアイドルファンは別にって感じだったかな(笑) まあビジネスであるかどうかは別として、このことがよりアイドルがいま音楽界においてブームを巻き起こしているということを位置づけた決定打であったことは間違いいないですね」

司会者「ふ~む」

おとうと「そして今度はイベントやフェスにとどまらず、遂には『対バン』という流れになっていくわけです」

司会者「ロックバンドとアイドルが。まさにクロスオーバーって感じですね」

おとうと「異種格闘技戦ですよね。モハメド・アリとアントニオ猪木然り。そんな異種格闘技と銘打った対バンイベントも開催されまして。例として2014年2月に渋谷クアトロで開催された『QUATTRO MIRAGE vs @JAM』っていうイベントなんですけど」

QUATTRO MIRAGE vs @JAM Vol.1

司会「わ、すごい。赤い公園vsアップアップガールズ(仮)、cinema staff vs BiS、忘れらんねえよvsひめキュンフルーツ缶…」

おとうと「髭対BELLING少女ハート、アルカラ対ベイビーレイズ、グッドモーニングアメリカ対でんぱ組.incとね。まさにその当時の『今だからこれをやったらヤバい!』って感じの」

司会「"今ネタ"って感じですねえ」

おとうと「このイベントも含む2013年夏以降からアイドル戦国時代の第二期に入ります。『ロックフェスにアイドルが登場する』くらいまでがアイドル戦国時代の黎明期に続いての第一期で」

司会「というと、また新たな段階に入った」

おとうと「はい。音楽ジャンルの壁が崩れたことで、実際に流入してきた人の数もそれにかかわる人の意識も変わってきたのが第一期。第二期はそこから今紹介したようなイベントが出てきたり、各地のロックフェスにアイドルが参戦することが常態化していきます」

司会「ビジネスとして見込みがあることがわかったというか、もう現状に見て見ぬ振りはできないというか」

おとうと「それにもう一つ大きなトピックがありまして、この"音楽ファンを取り込むことを前提として結成されたアイドル"が誕生して活動を開始するようになります」

司会「えっと、それはつまりアイドルと他音楽ジャンルのクロスオーバーありきのアイドル、ということですか?」

おとうと「はい、その通りです。そういったグループはたくさんありまして、それぞれ結成時期が多少前後して異なるんですが…」

司会「前後してるというのは…」

おとうと「ああ、まさに2013年ごろに結成されたものもあれば、結成は割と早い時期なんだけど活動が活発になるのが遅かったりとか。あとはグループの発起人やプロデューサーの気づきが早かったり遅かったり。"これはアイドルグループとしていけるんじゃないか!?"という気づきが」

司会「ほうほう、なるほど」

おとうと「順番に紹介していきますと、まずゆるめるモ!。これはニューウェーブ・アイドルですね」



司会「プロデューサーさんはももクロの『ピンキージョーンズ』に触発されてアイドルの結成を思いついたと(笑)」

おとうと「はい(笑) なので結成は2012年ごろで初ライブは翌年2013年となってます。サウンドはニューウェーブを基調としてるんですが、それに囚われないいろんな人とコラボしてます。ヒカシュー、非常階段、坂田明、ギターウルフ…。POLYSICSは楽曲提供をしてます」

司会「すごい面々ですね(笑)」

おとうと「次におやすみホログラム。ジャンル的にはオルタナティブロックになりますかね」



司会「結成して数か月でオリジナルメンバー3人が脱退…」

おとうと「まあ音楽以外にいろいろありまして(笑)結構BiSっぽいところがありますね。知ってます?バスツアーの話」

おやすみホログラムと行く2016スキースノボツアー#おやホロバス のまとめ。 - NAVER まとめ

司会「あー知ってます!このアイドルだったんですか、これ!」

おとうと「まあこんな感じで(笑)、音楽面をロックやメタル方面に寄せていったというものではなく、最初からあるジャンルを彷彿とさせるサウンドをコンセプトにしたり、今までにない方面のジャンルに手を伸ばしたりと、そういうグループも出てきたと。」

司会者「なるほど」

おとうと「そのほかでいうと、つりビット。これも2013年結成ですが」

司会者「"釣りに打ち込むことを誓った少女たちで構成されるアイドルユニット"…?」



おとうと「はい、曲はいわゆるアイドルソングを基調としてるんですが、そのコンセプトが『釣り』なんです。『釣り』と『ビット』で、さらに『釣り人」で『つりビット』」

司会者「コンセプトがもう音楽の一ジャンルじゃないじゃないですか(笑)」

おとうと「一応、山下達郎の『踊ろよ、フィッシュ』をカバーしてるんですけどね、釣りだけに(笑) あと、先にも出ましたベイビーレイズ。実はこのグループ、『乗っ取りアイドル』を標榜してるんですね。レイズ(raids)“奇襲” “強襲”って意味で。」

司会者「乗っ取り?」

おとうと「ほかのアイドルイベントに乗り込んでファンの獲得を狙うというプロモーションなんです。それを『乗っ取り』と言って」

司会者「え、え、過激ですね。いいんですかそれ?」

おとうと「いや、主催者もファンもそれをわかって楽しんでる感じですよ(笑) 本当に非人道的ではないです」

司会者「ああ、良かった(笑)」

おとうと「(笑)まあそういう感じで、"音楽ジャンル以外のコンセプトを掲げたアイドル"も出てきたわけなんです」

司会者「こういうコンセプトがあってもいいだろうと」

おとうと「そうです。ある特定の音楽ジャンルに特化してそのファンがついてくるんなら、音楽じゃないジャンルでもそれに特化すればそのファンがついてくるだろうと。それをやっちゃって、実際にファンがついてきてる」

司会者「ついてきたんですね(笑)」

おとうと「あとは"すでにこういうやり方でファンがつくなら、それを継承したグループを作ってもいけるだろう"というのもあって。まずは妄想キャリブレーション。でんぱ組.incと同じディアステージの所属で、彼女たちの妹分にあたりますね」



司会者「これはでんぱ組.incとおなじ系統のグループ…?」

おとうと「まあ、そうですね。曲、ルックスとでんぱ組のそれをならった感じですね。今のでんぱよりも"アキバ系"感はのこってるかと。それとBiSの後継とされるBiSH」

司会者「これもBiSと同じような…?」

おとうと「はい。BiSの楽曲のほとんどを手掛けていた 松隈ケンタ氏がここでも作曲行っています。曲調もBiSのサウンドを踏襲している印象です」



司会者「はー。でもこれってパクリにならないんですか?そういう評価をされたりとか」

おとうと「妄想キャリブレーションはでんぱと同じ事務所で、もふくちゃんがでんぱと同じくプロデュースをしてます。BiSHもBiSのマネージャーだった渡辺淳之介氏が手掛けてるんで、ほんとに"妹分""後継"という感じですね。まったく別の事務所やプロデューサーが手掛けたらパクリになるでしょうけど。あと、"二番煎じ"と言われるでしょうけど、そこは問題ではない」

司会者「問題ではない?」

おとうと「ここでいうと、妄想キャリブレーションはすでにメジャーな存在になり手の届かなくなったでんぱの受け皿の役割を担っているんですね。まだこれから発展途上な彼女たちをより近くのステージで見ることができる。BiSHは、もうすでに解散して追うことができなくなった"BiS"に代わる存在なんですね。ここでもやはり受け皿になっている」

司会者「ほおお…。妹分とか受け皿とか、おおよそロックバンドにはない概念ですね。あってもフォロイー・フォロワーとか、さもなくばパクリですもんね。そこでファンがつくことはない」

おとうと「そこでいうと、ももクロの所属するスターダストも同じなんですよ。妹分のエビ中やチームしゃちほこがその役目を負っている。ももクロももう相当手の届かないところにいってますから。しかもスタダの場合大きい事務所ですから全国各所にアイドルグループを作ってますしね」

司会者「ももクロの妹分が全国に」





おとうと「チケットの入手率とか住んでる地域とかでなかなかももクロのライブに行けない人の受け皿になってる。ここが大きいですね。ファンはスターダストから離れられない。特にももクロはもともとアイドルファンじゃなかった層を多く取り込んでますから、そういうファンは"スタダしか観ない"っていう人も多いですから」

司会者「俺…スタダしか知らない!」

おとうと「まさに(笑) ちなみにこのころのももクロは西武ドームや日産スタジアムでライブをやったり紅白にも出場を果たしています」

司会者「すごい、ひとりだけ群を抜いてる(笑)」

おとうと「まあこうしてロックバンドとの対バンや人気アーティストの楽曲提供など、その展開の仕方はそのままに、ジャンルを超えたクロスオーバーが起きている状況とすでに活況となったアイドル界隈を、それぞれがそれぞれのやりかたでこの波に乗っていったわけです」

司会者「なるほど~。これが第二期…」

おとうと「実は流れがもう一つありまして。まず東京パフォーマンスドール、通称TPDの復活ですね」



司会者「えっTPDって復活してたんですか?」

おとうと「はい。2014年に第二期として新たにスタートしまして。プロデューサーも"ガールズユニットの進化形"を標榜してて気合が入った感じでデビューしましたね。もうひとつはアイドルネッサンス。これはSMA… ソニー・ミュージックアーティスツが立ち上げたアイドルグループ」

司会者「エイベックスだったりスターダストだったり、ここでもアイドルをやったことのない事務所が手掛けたんですね」

おとうと「このアイドルネッサンスの大きな特徴は『SMAが過去に所属したアーティストの楽曲のカバーを歌う』ことなんですね」

司会者「?それなら今までのアイドルも普通にやってますよね、カバーなら」

おとうと「アイドルネッサンスがほかと違うところは、この過去の名曲を自分たちの持ち歌としてるところなんです。一曲や二曲じゃなく、ほとんどすべて。グループのテーマを『名曲ルネッサンス』をテーマにしてるくらいなんです」





司会者「うわーほんとだ。初めてのカバーが村下孝蔵の初恋ってところがまた渋いですね(笑) …これって版権的なもので問題になったりとか、ファンはついたりしてるんですか?」

おとうと「版権的なものはSMAがしっかり管理してるんで問題ないですね。カバー曲を使われた大江千里が、リリースの時に『僕の妹分』とまで言ってますし。ファンもしっかりついてますね。ここも何も問題ないです」

司会者「なんかもう凄いですね(笑)…たかがアイドル、なんていうふうに言えないですね」

おとうと「そう。もうそこまで来てるんですよ。いままでインディーズの零細からアイドルをプロデュースしたことのない大手まで、群雄割拠の状態だったんです」

司会者「まさに戦国時代」

おとうと「そこにね、昔のトップアイドルグループの復活を持ち出してきた。これは昔のアイドルファンが大人になって、たくさんお金を落としてくれるようになったこと(笑) 一方で、過去の名曲を生んだアーティストをたくさん輩出してきた事務所が総出でアイドル業界に乗り込んできた。ここが1~2年前から起こってきた流れなんですよ」

司会者「ほう」

おとうと「もういろんなグループが数年のうちに生まれては消え、その中の一握りが残るようになっていったり、あるいはその遺伝子を受け継いだリ拡散したりして続いてきた。ここで「アイドルのやり方がわかってきた」わけですね。このやり方と、ある程度見えてきた市場をもとに、一番あとに大きな資本がやってきたわけです。これが何を意味するか?」

司会者「戦国時代は第三期に入った?」

おとうと「いくつかのアイドルグループが生き残った中で、だれが一番成功したかって、それはももクロですよね。戦国時代の幕を開けた張本人が"天下"を取った。これはもう間違いない」

司会者「まあ、誰の目から見てもそれは納得するところでしょうね」

おとうと「ただこれも結果論で、ももクロ本人たちは別にアイドル戦国時代を作ろうと思ったわけでもなく、その中で天下を取ってやろうと思っていたのではないでしょうけどね。いずれにせよいま言った通り、天下はもう取ってしまったんです。社会の歴史でいうと戦国時代の後って江戸時代なわけですよね。つまり…」

司会者「…戦国時代はもう終わった?」

おとうと「そこが正しいと思います。もうももクロの世間での認知度、ネームバリューを見てもひとり勝ちしたことは疑いない。その結果、もうすでに彼女たちはアイドルではなくなってしまったかもしれませんが。そしてもう一つ、群雄割拠した界隈に大手事務所が本気になって乗り込んできた。持っているバックボーンが一流のメジャーが入ってきた点。これからはより音楽的に優れた、ビジネス的にもより戦略的な活動をするグループが活躍していくとになっていく可能性がある。ある意味で市場が"洗練"されてきたのかもしれない」

司会者「ふむふむ」

おとうと「「天下泰平」になったかはわかりませんが、もう殺伐としたガチャガチャとした時代ではなくなった。それは事実かと。エビ中の真山がブラウザゲーの『戦国 IXA』とコラボったときに「アイドル戦国時代を終わらせましょう」と言ってたんだけど、「もう終わってるよ」と(笑)」

司会者「と、いうことはもうインディーズからいままでのようなアイドルは生まれてこない…?」

おとうと「いや、それはないと思います。現にいまでもインディーズからたくさんのアイドルグループが生まれてますよ。それはこれからも続いていくと思います。たとえメジャーが業界を席巻していこうがなにしようが」

司会者「もしかすると、ここ数年の熱気や混とんとした中にある楽しさとか、そういうのが無くなったのかもしれないですね」

おとうと「鋭い(笑) そうかもしれない。その「熱気が冷めてきた理由はとして一つ挙げられるのが、やり方がわかってきたって言いましたよね?やり方がわかってきたというのはマンネリ化してきたということでもあると思うんですね」

司会者「新鮮味が無くなっていった」

おとうと「はい。最初は「アイドルとバンドが対バン!」「アイドルにあの人が楽曲提供!すげえ!」という感じだったんですけど、それが余りにも当たり前になってくるともう驚かなくなる。話題性を持たなくなる。これは互いに交わることがなかった全日本プロレスと新日本プロレスが初めて交流戦をした時と同じですね。その時は「遂に壁が崩れた!」って感じで凄い盛り上がりだったけど、それが続いていって常態化すると他団体との交流戦といっても特に盛り上がらなくなって」

司会者「またわかる人にしかわからないような例えを(笑)」

おとうと「やり方も分かってきた、市場も見えてきた、誰が天下を取ったかわかってしまった。売り方も新鮮味が薄れてきた。でも、じゃあこれでアイドル業界が終わったわけではなくて、これからも存続しいていく。市場も、アイドルもファンもしっかり存在している。ただブームが過ぎ去ったというだけでね」

司会者「アイドルもアイドル文化も無くならない」

おとうと「ですね。実際にファンも、ブームに乗っかってた人が居なくなっただけで、ガチのファンやそれ以前からアイドルのファンだった人たちは居るし、ブームが過ぎたあとにアイドルにハマった人たちもいますから。その人たちにとってはブームがあったこと・過ぎたことなんて関係ないしね。 今回アイドル戦国時代をぐるっと見てきましたけど、これからどうなっていくのかはわかりませんけど、アイドル文化は無くならない、そのことだけは確かだと、そう思っています。」

司会者「我々はその後の世界に生きている…」

おとうと「そう言うと格好いいな、小説やSF映画の一節みたい(笑)」

司会者「ではそろそろまとめていただけますか」

おとうと「アイドル戦国時代はとっくに終わってる。以上です」

司会者「短い(笑) では終わりになりますけど次の話題は?」

おとうと「そうですね。ミュージシャンやアイドルのコンサート会場となるホール、ライブハウスなどのいわゆる"箱"問題。これについて話ができればと思っています」

司会者「できるだけ早めの更新をお願いします」

おとうと「本家にバレない限りやりたいと思います」

BABYMETALの紅白出場の是非について

2016.05.15.Sun.23:18
USツアーそのものと直接関係ないけど、USツアー関連のとあるまとめで
「紅白(歌合戦)に出れる」「出ようぜ」的な書き込みがあったので。

個人的にNHKの紅白歌合戦には出なくていいと思っている。
その理由として、まず紅白に出演することで得られるリターンが魅力的でないこと。
「お前は紅白出場をリターンを得るみたいな考えでいるのか?」と言われそうだが、実際に紅白効果は存在するし。
いまやBABYMETALは世界で活躍するまでの人気を誇る。
ある程度の音楽市場が存在するとはいえ、いち島国のチャートを意識して活動して得られる成果と、
世界全体を意識して活動して得られる成果では後者のほうが圧倒的に大きい。
ここでわざわざ国内向けに舵を取るような真似をしても成果は期待するより大きくはないだろうし
それどころか世界市場にそっぽを向けることになってはそちらでの人気が低迷する可能性がある。
あとは、本人が紅白出場を望んでいるかもわからないし。
今までのインタビューでは紅白に関するコメントは一度も見掛けたことがない。

二つ目に紅白出場に向けて活動するコストパフォーマンスが悪い。
紅白出場できる人はそれこそ北島三郎や、ジャニーズでいうと司会も務めたSMAPや嵐レベルでないと
まず自動的に出場が決定するなどということは有り得ない。
人気の出てきた新人でさえ、ただ人気があるだけでは出場できるというものではなく、
ゲスい話だが事務所の力関係もあり。
そのほかに大事なのが「どれだけNHKに貢献しているか」がである(個人の意見です)。
ほかのアーティスト、アイドルで言うと、
Perfumeは数年にわたり、先日終了した音楽番組「MJ」の司会を務めてきた。
ももいろクローバーZは紅白出場の前にはNHKのドラマに出演していた経緯がある。
星野源はどうよ?というとコント番組「LIFE!」にレギュラーとして出演。
いまやNHKのバラエティで指折りの人気番組にまで成長している。
テレビ局への多少なりともの貢献がないと、紅白には出れない。
そこに行くまでにNHKとのすり合わせをしてかつ確かな貢献をする必要があるが、
それを行うには大変な時間と労力を要する。
先程も言ったがそこまでしてもリターンが多く見込めるとは思えないので、
コストパフォーマンスの悪さから紅白出場はしないほうがよい。

もうひとつ、大変な時間と労力を要してNHKに貢献したとしても紅白に出れるかどうかわからないからである。
ももいろクローバーZが前回の紅白出場を逃したことについて話題になったことは憶えているだろうか。
ももクロサイドは「落選を不服」として紅白からの"卒業"を宣言した。

<紅白>ももクロが紅白卒業「私たちの道を歩き続けます」

公式サイトで「モノノフのみなさんいつも応援ありがとうございます。ももいろクローバーZは紅白歌合戦を卒業します。ありがとうございました」と、ファンに向けて紅白歌合戦からの卒業を表明。


これには各メディアの記事で「ももクロスタッフの慢心」「内輪モメ」などの文面が踊ったが、
実際のところ、真相はどうだったのかはよくわかっていない。
だが2015年の紅白はももクロだけでなく、出場が有望視されていたほかの人気アーティストも落選している。

【紅白】SKE&HKT、水樹奈々、きゃりー、ももクロら落選理由は?

今年の活躍の実績、私たちの調査による世論の支持、演出・企画に沿う出演者という3つの要素を総合的に判断して選定しました」と説明


紅白の司会者と出場歌手発表の会見のあとNHKのプロデューサーが取材に応じたが、
上記のようなコメントの一点張りで詳しい説明はなされなかった。
このように、たとえ人気があり、NHKに貢献した実績があっても紅白に出れるかどうかわからないのである。
(AKBグループもNHKのBSで番組を持っていたりした)
大変な時間と労力を費やしても結果が得られないのであれば、
わざわざ紅白出場を狙う必要性はない。
BABYMETALの中には学業に勤しんでいるメンバーもおり、そこまでをする時間はない。
海外での活動もあるので、やれば学業と芸能活動の両立は難しいし、負担になる。

以上の理由から、BABYMETALは紅白に出る必要もなければその必然性もないと考える。

BABYMETAL 2016 USツアー前半戦を終えての雑感

2016.05.15.Sun.23:05
ツアーを終えたのは自分ではない。
BABYMETALだ。
誰に聞いても十中八九どころか十に「あたりめーだろ」と言われるだろう。
なのでこれはBABYMETALのUSツアーを傍目から見たいちファンの個人的な感想と考察である。
内容では純粋な音楽論は全く書いていないので興味ない人はスルーで。


アメリカでの人気


もう結構前からファンの間では「アメリカでは人気が出ない」「通用しない」などと言われていた。
実際に過去の音源の売上や反応はヨーロッパのそれより芳しくなかった。
それが蓋を開ければツアー直前でワンマンのチケットはソールドアウト。
ファンカム映像も大盛り上がりのものばかり。
これには「いつの間にこんなに人気になったんだ!?」と皆が首を傾げたのではないか。
自分はアーティストの情報を躍起になって探さないようなゆるいファンで、
ベビメタに関しても追ってない時期があった。
(もちろんアーティストの素顔や普段の生活なんかも割とどうでもいい)
この人気は英ウェンブリーアリーナでの公演や2ndアルバム「Metal Resistance」の高評価を受けて、
そして米人気TV番組「The Late Show」の出演が決め手になったのではないかなと思っていた。
しかしTwitterでの本田雅一氏のこんな発言が。





本田雅一(ほんだ・まさかず) フリーランステクニカルジャーナリスト。
テクノロジ系雑誌・サイトでPC、AV関連の記事を執筆。  -http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CB%DC%C5%C4%B2%ED%B0%EC


つまり以前から人気は浸透しファンは存在していた。
それがウェンブリー公演からThe Late Showの出演をきっかけにいままで地中に埋まっていたのが
地上に顔を出した、はっきり確認されるようになったということなのか。
各活動が決め手ではあったが、それは「新たに発見された」というものではなく
「背中を押したきっかけ」だったのだ。
みんな、自分だけがファンなんじゃないか、人前で言い出していいものかと思っていたんだね笑
結局、着実に人気は伸び、ファンは拡大しているということだ。
この点における心配は今のところ無用だった。



スケジュール面


スケジュール調整がしっかり組まれていたという印象だった。
どういうことかというと、今回のUSツアー前半戦、
「2日連続で公演して1日休む」という日程になっていたのだ。
ワンマンとフェスの違いに関係なくこのローテーションが守られていた。
これは単純に「メンバーの体力面を考慮して」ということだろう。
まず過去に、LA公演でMOA様がライブ後に酸欠で倒れたことがあるということ。
そして今までに3日連続公演はやったことはないが2日連続公演はやったことがあるということ。
若いとはいえ、世を忍ぶ仮の姿の3人はまだ10代の少女である。
「ライブ中の記憶がなくなる」ほどハイになる公演を行うとあれば最もだろう。
しかもツアーを行うのは日本ではなくアメリカだ。
風土の違いなど、滞在期間は長くないとはいえ、
慣れない場所での生活は見えないところで体に負担がかかってくる。
前半戦終盤もワンマン最後の公演となったシカゴはメンバーに疲れが見えていた、
との現地のライブに参加した前線舞台からの報告。
Twitterやinstagramに上がった写真も表情がなんとなく固い印象を受けた。
やはりここが限界ということか。
これまでの経験から、安全に且つライブのクオリティを落とさない形でどう日程を調整するか、
というところでこのスケジュールになったということだと思う。
今回のやり方が最適解ではなく今後も日程調整をよりよくしていかなければならない、
というところであろう。



ライブ中にSU-METAL様がお遊びなされる


事態は突然起こった。
大々的に明らかになったのはフィラデルフィア公演。
いったい何が…そう、それは
『変顔合戦』。



しかし初日のニューヨーク公演からそれは始まっていた。




だがこの変顔合戦、去年のジャパンツアー時には既に確認されていた。
以前から戦いは始まっていたのだ…


これは因縁の対決だ。
海を越えてもその火種は尽きることはなかった…。
この勝敗がどう決着が着いたかはキツネ様のみぞ知る…

さてここまで来ると「ライブ中にこんなことやってるとか手抜いてるんじゃないのか?」と思われそうだが
そうではない。
先の項で書いたがツアー前半戦終了までにかなり疲労が溜まるほど困憊していた。
決して手は抜いていない。
最近のインタビューでは「前まではついていくだけで精一杯だったけれど、今はライブを楽しめるようになった」
と答えている。
これはライブ中、3人がとてもリラックスしている証拠だ。
変顔をキメられるまで精神的に余裕が出てきたということ。
これが撮影されたことで怒っているファンもおられましたが、
海外はライブ中の撮影OKなんで、撮られることをわかっているもの、と自分は思ってる。
結構長く対戦が続いていることから、
KOBAMETALもこのことを容認しているのだろう。
この変顔が撮られたことで変顔禁止令が出たということはないだろう。
これがメンバー3人の中でいい関係性を保つ一因になっているならなおさらだ。
ライブの度に3人の体調を心配してしまう人はもとより、
ファンとしてはライブ中にリラックスしているというのは喜ばしいことだと思う。



振り付けの変更


ある曲で、一点であるが振り付けの変更があったらしい。
自分は楽しみを取っておきたいので見ないようにしているが。
変なもの、良さが極端に損なわれるようなものでなければOKかなと思う。
振り付けの変更が今までなかったわけではない。
結成から5年経っておりメンバーでは特にYUIMETAL様とMOAMETAL様の成長が著しく、
体型に合わせて若干の変更がなされてたりする。

その一環であるのか、今回さらにこんなものまで導入された。
スニッカーズである。




これ見たときに自分はちょっと「は?」という感じになった。
ちょっと残念というか。
いままでも紙芝居とかがあって、あれはファンがああいうものをわかって楽しんでたからいいんだけど
小道具、しかもスニッカーズを持ち出すのはなんというか、今までのBABYMETALに合わんなと。
センスが違うというか、無いというかね。
「スニッカーズのCM来るか?」っていう声も見かけたけど、
いままでandroidやスーパーマリオのタイアップがあったけど、
それをライブの中に持ち出すことはなかった。
もしこれが米国でウケて定番化するなら、米国内だけでやってもらいたいな、というのが正直な感想。

振り付けではないが、『KARATE』でコール&レスポンスが組み込まれたそうな。
これも、うーーん、と。
BABYMETALに限らず、個人的にコール&レスポンスが好きじゃないのもあり。
海外では自然発生的に大合唱したりするんで構わないけど、
日本ではそういうのはほとんどない。
ステージ上のアーティストが煽ることがほとんどで「やらされてる」感があって何か気乗りしない。
もともとそれはお客の興奮が高まった時に始まる自然発生的なものだと思うので。
もうひとつ、コール&レスポンスをすることによって
もともと曲が持っているかっこよさ、美しさが失われてしまうのよね。
BABYMETAL内でコール&レスポンスがあるのは『KARATE』のほか『ギミチョコ!!』『Road of Resistance』があるが、
もしやるならどれか一曲のみにしてもらいたいところ。



まとめ


この他にも細かいところでいろいろトピックがあったのだが、
大きなところではこんなところ。
あれ?アリス・クーパーとロブ・ゾンビは?
それはもう言わずもがななんでここでは触れませんでした。

ただこうして見てみて振り返ってみると、「実験」を行っていたのかな、というふうに思う。
振り付けの変更にしろ、ライブのパフォーマンスにしろ。
お客さんの反応を確認していたということは十分に考えられる。

それは変顔の項でも書いたが、「3人に余裕が出てきた」ことも関係するように思う。
ファンの間から「もっとこっちとコミニュケーション取ってくれよ!」という要望に答えてもあるかもしれないが。
一方でメンバーに余裕が出てきたことで、
今までコミニュケーションが出来てなかったから"よりお客さんと繋がりたい"という気持ちの現れかもしれない。

それにしても随分リスキーなことをする。
自身初めてのアメリカでのツアーであり、しかも今まで「人気がない」と言われていたアメリカでだ。
このツアーだってワンマンのチケットがすべて捌けたのがツアー開始の直前。
これだってかなり博打を打ったのではないかというのにだ。

またスケジュール調整も、今までの結果をフィードバックして今回の日程で調整したということだろうが、
ある意味では「いま鍛えておかないと今後のことを考えるとこれから体力面ではキツい」ということかも。

いずれにせよ、USツアー全体を通して「試行錯誤」が見え隠れしているように感じる。
ツアー全体から見ても、まだ前半を終了したというところだ。
今後も更なる実験を重ねて、よりよいライブのために奔走していくのだろう、というのが
この10日余りの活動を見て思うところ。

映画 「ちはやふる 下の句」 を観た

2016.05.13.Fri.23:08
観ました。遂に後半。
公開して数日は「大コケ」などと言われた上の句がその後徐々に人気を伸ばし、
下の句公開初日に異例の続編決定が発表され、
主演の広瀬すずも「役を演じるのに思い悩んだ」というその苦労も報われることとなった。
さて下の句、いったい前半からどう繋がりどう展開していくのか。
映画を観てからの勢いですぐさまこの記事を書いてしまった。
それでは感想をば。

(※以下の文章はネタバレを含みます)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


チームの大切さ


下の句を一言で表すと「チーム」である。
はい!満場一致ですね!

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上の句、関東大会では太一の言うとおり「自分たちはチームになっていなかった」のに対し、
今回は前回と打って変わって、端沢高校かるた部は「チーム」として機能していた。
不安定になってしまった千早やまとめ役として焦る太一が足を引っ張ったときには
同じ部の3人がその手を引いた。
部を引っ張るはずだった2人はいつの間にか肉まん、奏、机くんに手を引かれていたのだ。
まさに「チーム」となった端沢高校かるた部はお互い同士を励ましあえるかけがえのない仲間に成長していた。

そんな"手を引かれ"ることとなった千早と太一は苦悩していた。
発端は府中白波会の仲間であり親友であった綿谷新だが、彼もまた
かるたとイコールの存在であった、名人である祖父を亡くし道を彷徨っていた。
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劇中、中心となったのはその3人それぞれが「なぜかるたを続けるのか」に悩み葛藤する姿と、
そこから這い上がり道を開いていく姿である。
3人ごとに悩みの種は違いながら、最終的にたどり着いた答えはまさに「チーム」だった。
ひとりではなく3人だから、仲間だから、かるたを続けられる。
暗く、泥の中に深く沈んだ千早、太一、新が再び同じ仲間としての絆を取り戻していく姿に、
既に強固な絆で繋がった瑞沢高校かるた部のまぶしさが対比されて、
本作のテーマである「チーム」とは何か、が鮮明に現れることとなった。

今回は主人公である3人によりスポットを当てているため長めでゆっくりとしたシーンが多かったが、
作品のテンポは前回同様にその良さはキープ。

相変わらず出番の少ない松田美由紀だが
上の句からの手のひら返しと「ああ、こういう先生か~」と思わず納得してしまうルックスと演技に、
ハマリ役がさらに際立っていた。
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國村隼はもう「然るべき役をやってのけた」という印象しかない。
特に最後の千早とかるたクイーン・若宮詩暢との対決のシーン。
奮闘しながらもかるたを存分に楽しむ姿に感動する新を、横からそっと諭す原田先生。
もし自分があることを続けるのを躊躇している新のような立場であったら、
「続けることの理由は一つじゃなくてもいいんじゃないかな?」なんて背中ごしに言われてしまったら
僕も泣いてしまうだろう。
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その後に変な宗教に勧誘されても入信してしまいそうだし
変な壺を売りつけられても購入してしまいそうである。

そして




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いくらスポンサードされたのだろうとはいえ彼出過ぎじゃないですか?


競技かるたはやっぱりスポーツである


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松岡茉優が演じる孤高のかるたクイーン・若宮詩暢はこう言った。
団体戦のかるたは「かるたやないんやないどすか?」と。
若宮詩暢は子供の頃から師匠もつけずかるた会にも所属せず、たった1人でかるたに取り組んでいた。
それで女子高生にしてかるたクイーンの座についた天才である。
なるほど、彼女にとってチームとして戦う団体戦のかるたなどは本当のかるたではないのかもしれない。

団体戦とは言いながら、1対1を同時に5人で行う"個人戦"でもある。
だが個人戦と違うのは、
目標のために頑張り、そこでお互いに切磋琢磨し信頼しあう関係が生まれることだ。
団体戦には実際に頭脳戦もあり、ある種のチームプレーが存在する。
チームプレーは互いの信頼関係から生まれる。
その信頼関係は、瑞沢高校かるた部を見てほしい、
実は個人戦にも繋がっているのだ。
ここも下の句のテーマでもある「チーム」が伺えるところである。

しかしながら信頼関係は特にチームスポーツでは欠かせないものであり、
その信頼関係がチームプレイを達成せしめるものである。
つまり、競技かるた、さらには団体戦とは良くも悪くも「スポーツ」そのものであると言える。
かるたクイーンの言葉は一理ある。
詩暢とすれば、競技かるた個人戦こそが「本当のかるた」かあるいは、
スポーツではなく「格闘技」なのかもしれない。

そして若宮詩暢役の松岡茉優
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そこはかとなくAV女優感が…なんでもない。


広瀬すずはやっぱりかわいい


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広瀬すずはかわいい。
広瀬すずはかわいい。
事実なので2回言いました。
今回もやっぱりかわいい。
安定の美人ぶりである。
袴姿の広瀬すず、汗のしたたる広瀬すず、
あるひとつのことに苦悩する広瀬すずも何もかも間違いがない。
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たとえ彼女が自分の隣で寝ていて劇中のように毎晩白目を向いていたとしても
広瀬すずなら許せるであろう。

でも




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やっぱりAVじょ…うっっ!ゲフン!ゲフフン!!


ジャイアンとスネ夫、再び。


なんてことだ。
このブログの前々回で上の句について書いたとき、
北央学園競技かるた部の彼ら二人をドラえもんの「ジャイアンとスネ夫」に例えて説明した。
sudou1.png

hyoro1.png

このふたり、「ジャイアンとスネ夫」ではなかった。
「"映画版"のジャイアンとスネ夫」だったのだ。

北央学園に出稽古に訪れた千早。
しかし気に迷いのみられる千早は全ての対戦で惨敗を喫する。
そこに怒りを感じた北央学園のエース"ドS"須藤 暁人は、付き人「ヒョロ」に"アレ"を持ってこいと命ずる。
「あ…アレですか!?」とヒョロは戸惑いながらもその"アレ"である分厚いファイルを持ってくる。
ポンと須藤が千早の前に投げたファイルは、北央学園競技かるた部門外不出の対戦校データファイルだったのだ。
お前らが負けて、俺たち東京の高校が他の奴らにナメられたくないからな

な…なんというツンデレ!!…

「他の奴らにナメられたくないんだからなッ////////////////////////////」
吐き捨てて立ち去る須藤。しかし部室を出たその顔は赤らんでいた…
なんていうシチュエーションだったとしても見事にハマりそうである。
そしてこれはまさに「映画版になると急にいい奴になるジャイアン」そのものではないか…!
結局須藤のあとを負うヒョロ a.k.a スネ夫。
図らずして自分の表現は的を得ていたのである。


不完全燃焼?


『はやふる 下の句』は「チーム」をテーマにして作品の後半のストーリーが展開していった。
上の句が部活動にかける高校生の青春物語であったのに対し、
下の句は主人公3人を中心としたかるたを通じた友情の物語であったと言える。
そのせいか、前・後半2作品ということもありどうしても比較してしまうのだが、
下の句は上の句に比べ、「間延びしてしまった」印象がある。

それは下の句が「友情」を描いた作品であり、どうしてもキャラクターの心情にスポットが当たってしまうからだ。
テンポの良さはある程度保たれていたとはいえ、
登場人物が苦悩するシリアスなシーンも盛り込まねばならなかった。
また、上の句は下の句にも登場するキャラクターを登場させねばならなかったがゆえに
「矢継ぎ早」に、しかも「無理のない」ように物語をうまく展開するために"テンポよく"を念頭に置いていたこともあると思う。
その「テンポ」が作品の良さに拍車をかけていたために、
下の句の「テンポの良さ」に陰りが見えていたことは否めない。

もうひとつ感じた印象は、上の句よりも「作品全体がぼやけている」のである。
これには諸々の原因がある。
まずひとつ。主人公3人は互いに親友であり、仲間であり、恋愛を意識する関係である。
下の句は3人の「友情」を描いているはずだが、これが「恋愛」を描いているのか、
それを含んでいるのかがイマイチはっきりしなかった。
作品を見れば「友情」と「恋愛」のどちらかで言うなら「友情」であることは確かなのだが、
設定として主人公は3人「恋愛を意識する関係」があるがゆえに、そこがどうしても引っかかった。

二つ目に下の句が「友情」という人間の内面的な部分を描いたことと、
「深く沈んだ泥の中から這い上がる」というカタルシスに焦点を当てていることだ。
人間の内面を描いた作品はキャラクターの心情がどう変化したかを最優先して描くがゆえに、
どうしても精神的な世界を重視し、自分の外の現実世界である"外面"での出来事は
二の次になってしまう傾向がある。
具体的に言うと、ラストの千早と詩暢の対決シーンでは「千早の心情」を中心に描いているので、
実際のかるたの内容はあまり描かれなかった。
千早が負けたそのあとの大会については誰が優勝したとか、
同じ個人戦三回戦で当たっていた太一と"ドS"須藤との対決はどっちが勝ったかも描かれていない。
「ほかの試合どうなったの?大会はの結果は?」というところを説明していないのである。
そいうところで、モヤモヤとしたものが残ってしまった。
これはもちろん下の句が「キャラクターの内面」「カタルシス」を描いた作品であるからで、
何よりも「千早の心情」を最優先にしているので、彼女の心が救われれば
あとは誰が勝ったか・優勝したかなど、現実世界がどうなろうと構わないのである。
そういう作品として見ればこれで何の不備もないし、話は完結しているからとやかく言うことではない。

ただ…どうしても気になってしまうのよ笑 こんこんと言い連ねてしまった笑 
自分の性格的な部分もある。
別に内面は全然描いてもいいんだけど、話は最後まで描いて終わらせてほしかった、というところ笑

この際なんでもっと言ってしまうと、別に詩暢がいなくても進んだ話である。
「下の句は主人公3人を中心としたかるたを通じた友情の物語」と言ったが、
カタルシスの面で言うと、主人公の中で一番苦悩していたのは新だ。
乱暴なことを言うと、下の句は新の物語である。
彼ら3人の友情と新のカタルシスを描くのに、何も詩暢は必ずしも必要なキャラクターではなかった。
逆に彼女がいなければもっと話はわかりやすく、もっとまとまったものになり、しかも早く終わっただろう。

あとは演技か。
太一役の野村周平くんはシリアスなシーンが弱いんだなと笑
それと物語を3人の友情の回復とカタルシスに向かわせるために、
よくある「映画でしか出てこないようなセリフを簡単に吐いてしまう」シーンが多々見られた。
そこも気になって物語にのめり込めなかった部分で、「作品全体がぼやけ」た一因になっている。

正直な感想として、下の句で完結のはずなのに、いくぶん消化不良な気がしたのは否めなかった。

だがここで朗報だ。
記事冒頭で言ったが、ちはやふるの続編の制作が決定したのだ。
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続編は今回と同じような前後編2作になるのだろうか。
いやいやそれでは間延びし過ぎる。
作るなら前後編なしの一本だ。

過去二作、
上の句は言うなれば太一の物語だ。
n.jpg

物語冒頭に最初に登場したキャラクターである時点で、"上の句の主人公"は太一であった。
ちはやふる真の(?)主人公である千早は「重要なキーマン」という立ち位置であり、
このキーマンを軸として彼の心情が動いた、紛れもない太一の物語である。

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下の句は先述したように新の物語である。
一番苦しんで彷徨っていたのは新であり、3人の友情の回復で一番解き放たれたのは彼と言っていい。

太一、新と来れば、次に来るのは…千早である。
下の句ではともに名人の座を争うのであろう太一と新が、
かるたクイーンとして登ってきた千早のシーンがラストで流れた。
つまり次はその話になる。

2.jpg

千早とは何者か。一世一代のかるたバカである。
そのかるたバカは周りを巻き込みながらも結成したかるた部を関東大会優勝まで導いた。
「なぜかるたをするのか」に悩みながらも、それはまた己と、己よりも強い相手と対峙することで
その答えを見出していった。
まるでドラゴンボールの孫悟空だ。
かるたが好きでたまらない。さらなる高みを目指したい。強くなりたい。
そして下の句では新の誘導役と千早の引き立て役で終わった若宮詩暢が
次回こそ本領を発揮するであろう。
次作に描かれるのはなにか、
それはまさに「競技かるた」そのものになるだろう。
やっと、やっと「千早の物語」である。

下の句で停滞したあれこれは、不完全燃焼はこのためにあったんですね。
若宮詩暢の下の句での存在感の薄さは続編のためであったということでいいんですね。
そうなんですよね、そうと言ってください小泉監督!!
マジで期待してますからお願いしますよ監督ぅううううう!!


エンディングはPerfume「FLASH」


長い長い前項をお読みいただきありがとうございました!
これで最後です!あともう一息、頑張ってください!
同じ項目タイトルを前回見た?デジャブ?そんなことあるけどありません!
エンディングテーマは泣く子も黙るPerfumeの「FLASH」である。
しかも今回のエンディングはFULLバージョンだ!ヒャッハアァァァーーーッ



"恋ともぜんぜん 違うエモーション"
これはまさに今回の親友でありライバルである主人公3人が共有する友情のことのように聞こえる。
さすが作品に目を通して曲をつくるヤスタカスタイル、
ここでも面目躍如である。

やはり映画との親和性は素晴らしかったらしく、
Perfumeとしてはここ最近で一番の話題沸騰曲となっている。
ここでも気になるのが、次回もPerfumeを起用するのかどうかだ。
このまま続編の主題歌も担当させていただきたいものである。


以上が下の句の感想と考察。
まだ見ていない人は是非、
上の句と下の句セットで、
モヤモヤとしながら続編を心待ちにしてみては?笑

予測変換でBABYMETALを押すはずがback numberをクリックしちゃった話

2016.05.10.Tue.23:08
スマホやPCソフト・OSで便利な便利な機能。予測変換。
その予測変換で「これを選ぶつもりが一個上(下)のやつを押しちゃった」なんてことがありますよね。
それをやっちゃったわけです。
Youtubeの検索窓で「BABYMETAL」を選ぶはずがその下の「back number」を押してしまった。
「ba」まで打ち込んで出てきた予測変換で。

まあよくある普通の話、誰でもやっちゃうこと。
back numberの検索結果がパッと出てきたときにパッと目に飛び込んできた数字。
驚いた。再生回数3300万

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back number「クリスマスソング」のMusicVideoが3300万再生だったのだ。
「マジか」
そう思った。

昨年の秋頃から人気がウナギ上りになっていることは知っていた。
自分にとってはあまり興味のないバンドであり、
その人間が人気出ていることを知っているということはかなり一般に認知されてきたということだ。
オリコンのCDランキングでも見かけたりもしてた。

しかし、3300万って凄くないか?
ベビメタでさえ「ギミチョコ!!」が4000万回再生行くのに2年かかった。
back number「クリスマスソング」のMusicVideo公開は2015年の10月26日だそうだ。
本当か、半年でここまでいくのか。
この数字を見た一瞬はにわかには信じられなかった。
某お隣の国みたいに雇われYoutube再生ボタンクリッカーでもいるんじゃないかと疑ったりもした。
(ファンの方々には申し訳ない)

ここで「ちょっと待てよ」と思った。
back numberって以前からどうかは知らないけど、一般にも認知されてきたいまは
中高生のリスナーがたくさんいるんじゃないか、と。
彼ら彼女たちは、音源は買わずにYoutubeで音楽を聴くのが当たり前になってるのが現状だ。
つまり、これは彼らを含めたback numberのリスナーが
「この曲を聴いた回数」ということではないか。
という思いがふと頭に浮かんだ。

CDであれば収録曲に拠らずシングル・アルバムで「1枚」と換算される。
「枚」という単位を使ってオリコンなどのランキングが形成される。
購入したあとは自分の家に帰ってコンポで聴こうがリッピングしようが何したって構わない。
ダウンロードも同様だ。
iTunesでの音源購入の場合、一度購入されれば一「枚」あるいは一「曲」で」換算される。
どちらも購入した"もの"を中心とした換算方法になっている。
しかしYoutubeが扱うのは回数、「回」という単位だ。
その映像(音楽)が「何回再生されたか」がそのままダイレクトに現れる。

これは言い換えれば「CDやダウンロードの曲が「音楽プレーヤーで再生ボタンを押された回数」なのではないか、
ということだ。
これまでモノという「所有できる」ものがひとつの物差しであったのが、
モノではなく「行動」が物差しになったと言えるだろう。
CDもダウンロード音源も、一度購入してしまえばあとはリスナーの誰がどの曲を何回再生したかなんて
作品を作ったミュージシャンはおろか、本人以外誰もわからない。
しかしYoutubeは、ひとつのサイトに皆がアクセスして映像の再生ボタンを押すことになる。
リスナーの"誰も"が"この曲"を再生している、ということだ。
ここで、それまで全く知ることのできなかった「音楽プレーヤーの再生ボタンが押された回数」が
はじめて明らかになった、可視化されたと言っていい。

するとYoutubeの再生ボタンを押して、その回数がカウントされ、公開されるということは、
それだけですでに「自分はこの曲を聴いたよ!」ということを「シェアしている」ということなのではないか。
YoutubeにもtwitterやFacebookへの投稿ボタンがあるが、
誰が投票したかが匿名なだけであって、これだけで十分なシェア行為になるのではないか。
いま現在の「シェアする」という時代と感覚にマッチしていると思う。
10代の子たちには「いや、それ普通じゃん」と言われてしまうことかもしれないが、
音源を購入することが当たり前で育ってきた人間からすればこれは大きな発見だ。
テレビでよくある会場や視聴者が参加して投票をする番組や、古くは「ザ・ベストテン」などの番組の見せ方が
今の時代になってより簡単にダイレクトに顕されるようになっただけなのだ。
なぜいままで気付かなかったのだろう。

もちろん、Youtubeの動画の再生すべてがファンによるものでないことは明らかだ。
しかしまさに「音楽の聴き方」そのものが変革しているいま、
固いことやYoutube再生ボタンクリッカーの存在がいることはひとまず抜きにして、
「視聴回数」が「リスナーが聴きたいと思って聴いた回数」と捉えてもいいのではないかと思う。
これはミュージシャンにとって素直に嬉しいことではないだろうか。
今回の3300万再生に自分はかなり驚いたが、
一番驚いているのは当のミュージシャン本人たちかもしれない。

「CD売れなくて、大丈夫なの?」
いやいや、コンサートのグッズがバカ売れしてますから。
back numberも然り。

人気バンド「back number」のグッズにはどんなものがあるの?


音源はいまや「知られるためのツール」という側面の比重がとくに大きくなっている。

もしかしたら他の国ではすでにYoutube再生回数も、作品の評価や
ランキングのいち要素に組み込んでいるかもしれないが、
「売上枚数至上主義」の日本で育った人間からするととても興味深い発見だった。
日本の各音楽ランキングはもとより、ミュージシャンの意識としても
Youtubeなどの動画共有サイトの再生回数は
「曲が音楽プレーヤーで再生ボタンを押された回数」として
もっと前向きに、喜ばれるべき数字として捉えられてもいいのではないだろうか。







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